頑張りすぎてない?練習のペースって?
こんにちは!ARK ACTORS ACADEMYの三原です。
今年のゴールデンウィークも、新型コロナの影響でなかなか気の休まらない連休となってしまいました。
色々考えることはありますが、まずは第一線で戦っている医療従事者さんの負担にならない様、より一層警戒感を高めて予防しています。
さて、今回のテーマは「五月」、言うことで、新学期始まってからの疲れがやってくる時期、練習のペースについて考えてみることにしました。
「上手くなるためには練習が必要」「限界は越えるためにある!」「1に練習2に練習。3、4がなくて5に練習!」
そう考えていませんか?
かく言う私も、昔は「練習しないと上達しないじゃん!」と、考えていた人です。(劇団時代の仲間からは「ストイック」と嫌がられるくらい。)
しかし今、講師として仕事していると、時々、頑張りすぎてしまい、逆に上達の妨げになって今っている生徒さんに出会います。
確かに、前提として練習することは基本です。
筋トレと一緒で、1回2回やっただけでは、元に戻ってしまいますし、ブランクが空いてしまうと感覚がわからなくなってしまったり、声帯が声を出せる状態じゃなくなることもあります。
練習が全く必要ないなら、ボイトレなんて必要ないわけで、練習する事は上達するのに大切な時間です。
「頑張ることの何が悪いの?!」と、言う感じですが、ここでポイントにしたいのが、「練習」と「頑張る」は別物だと言うことです。
「練習は頑張るもの」と、言う思い込みは、ボイトレに関しては必要ないのです。
スポーツとボイトレの大きな違いとして、「力は必要ではない」と、言うことです。
サッカーでも早いシュートを打つためには脚力を鍛えなければなりませんし、野球もホームランを打ちたかったら、それなりの筋力が必要です。
スポーツは「力」が必要なことが多いわけですが、歌や発声はそんな事はありません。
良い声を出すには、声帯の力を抜いてリラックスさせるのが基本です。
しっかり発声するなら「力を入れる」のではなく「力を抜く」が大切なのです。
そこで「練習を頑張ろうね!」とすると、日本人的なDNAに刷り込まれているからなのか、「頑張ること=力を使う」となってしまい、力の入った状態で練習してしまうのです。
力を入れた発声練習を行い続けてしまうと、その発声方法から離れるのが怖くなって、力を抜く発声からどんどん離れていってしまうのです。
それが上達の妨げになるカラクリ。
したがって練習を「頑張らない」感覚で練習するのが大切です。
「練習するけど頑張らない」が良いのですが、頑張りすぎてしまう方は「頑張らない」ことを頑張ろうとしてしまいそれがまた混乱を招く要因になってしまうのです。
別の言い方をすると「練習を楽しもう!」で、カラオケ感覚で練習することが良いのですが、これも「今、練習楽しめてない。絶対に楽しまなきゃ!」と、なるとまた力み始める要因になってしまいます。
人間って難しい!
そこで、私の提案は「練習してます!」と胸を張れないくらいのペースからスタートさせるのはいかがでしょうか?
週一回でも、二週に一回でも、はたまたレッスンの時だけ、からでも「・・・良いのかな?」と疑うくらいのペースから始めていくと良いと思います。
無理やり練習ペースをノルマとして決めるのではなく、気分次第で練習する。やりたい時はたくさんやって良いし、やりたくなければやらなくて良い。
そうやって練習を何気なく始める様な状態にして、レッスンを受け続けていれば、気づいた時にはいつの間にか相当な練習をしている事になります。
ちゃんと練習する人って、練習が生活の一部になっていて、頑張って練習している自覚がない人が多いと思います。
「頑張っている。」て自覚がないから時々自分でも不安になるのですが、やっている事には変わりないので、ちゃんと成長に繋がります。
胸を張れるってことは「評価されたい」って事なので、そのペースでは「頑張っている」負担がかかっていると考えられます。
もし、スランプに陥ってしまったり、練習が混乱しているなら、思い切って練習を休んでしまいましょう!
人間の脳には「レミニッセンス効果」と、言うものがあって、しばらくお休みしていると、その間に脳が整理され、次に同じ動きをする時に動きやすくしてくれる機能があるのです。
「お休み」していても「成長」するのです!だから、「お休み=レベル低下」と言うわけでもないのです。
レミニッセンス効果を得るためには1ヶ月くらい必要なので、それくらいドカッと休んでしまって良いのです。
さて、話を元に戻すと、
「自分頑張ってるのかな・・・?でも、練習はしているから、まあいっか!」と、言う感覚。
そんなペースで練習を始めていくと良いのではないかと、私は考えています。
好きこそものの上手なれ。
楽しいは「悪」ではありませんよ。
さ、今日も声出していきましょう!
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